サマリー
 readahead_early & readahead_later は、
  ● HDDブートの場合:    効果がないので、OFF
  ● CD/DVDブートの場合:  起動時間の短縮に繋がる


1.readaheadについて
 readaheadは、指定されたファイルを先読みすることで、OSの起動時間を短縮するためのサービスである。  具体的には設定ファイルにリストアップされたファイルを事前にメモリ上に読み込むことで(要はファイルキャッシュ)、ディスクやCDなどのメディアへアクセスを抑止しOSの起動時間を短縮している。
 readaheadで先読みされるファイル一覧の設定は、/etc/readahead.d/default.early(readahead_earlyの場合)または/etc/readahead.d/default.later(readahea_laterの場合)にて行う。設定ファイルには起動時によく利用される、

  (1)コマンド(の実行イメージファイル)
  (2)ライブラリ(各コマンドからローディングされる頻度の高いもの)
  (3)設定ファイル


などが登録されている。

 readaheadには、readahead_earlyとredahead_laterの2種類がある。この2つのサービスは、起動タイミングと先読みされるファイルの種類が異なる。


Table.1 readaheadサービスの違い
サービス readahead_early readahead_later
実行タイミング 各runlevelの実行初期
(Fedora7の場合、S04readahead_early)
各runlevelの実行後期
(Fedora7の場合、S96readahead_later)
先読みファイル xwindow以外の一般的なコマンド、ライブラリ、設定ファイル 主にxwindowに関するコマンド、ライブラリ、設定ファイル



2.readaheadによる効果
(1)CD/DVDブート)の場合
 CD/DVDブートについては、webでKnoppixの測定結果を見つけた。
 この測定によれば、十分なメモリ(約400MB以上)を実装していれば、readaheadによるOS起動時間の短縮が見込めるようである。

  参考資料: Readahead in KNOPPIX

(2)HDDブートの場合
 今回Fedoraを用いて、readaheadの効果を測定した。
測定環境と測定方法、および測定結果を下表に示す。

Table.2 測定環境
Hardware
CPUXeon 5110 ×1way (2core)
(4MB L2 cache 1.60MHz 1066MHzFSB)
Memory1GB(2×512MB 1R)
HDDSATAII 160GB HDD
Software(OS)
ディストリビューションFedora 7
パッケージインストーラより全てのパッケージをインストール
Runlevelrunlevel 5(グラフィカルログイン)
測定方法
readahead_early,readahead_later双方をONまたはOFF設定した状態でOSを起動し起動に有する時間を測定する。測定は、Grubから手動操作によりブート実行した瞬間からグラフィカルログインのログイン画面の表示が完了した瞬間までの時間をストップウォッチにて測定した。測定はそれぞれの環境において、OS再起動を3回連続で実施し、その時のOS起動時間の平均を算出した。


Table.3 測定結果
項目readahead:ONreadahead:OFF
1st1:32.51:25.3
2nd1:32.01:26.9
3rd1:33.51:25.8
ave.1:32.71:26.0

  ⇒ HDDブートの場合は、メモリを潤沢に実装していたとしても、readaheadを使用しないほうがOS起動時間が短い。


3.結論
 HDDブートの場合は、readaheadの先読み機能によるOS起動時間の改善は見込めない。
 したがって、HDDブートの場合readahead_earlyおよびreadahead_later双方ともOFF設定にすることが望ましい。


post a comment













管理者にだけ表示を許可する